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胸が痛い。

何かできることがあったのだろうか。
どうして私はここに居る?

こんな夜ほど、消えてしまいたくなる。
吐き気がするほどに。

そんなときだからこそ投稿だ!
第2章は、ヒロインのおはなし。

CHILDREN OF GROUND
第2章 過去より遣わされる者

:プロローグ

 私は誰なんだろう。

 どうしてここにいるんだろう。
 
 私は誰に似たんだろう。父親だろうか、母親だろうか。緑色の髪をしていたのはどちらだったのだろう。どちらともなのか。あるいはどちらでもないのか。私は突然変異かなんかで、やっぱり気持ち悪いから捨てられてしまって、それでこんな孤児院にいるんじゃないかな、私は。
 
 鏡を見ると、いつだって青い瞳が睨み返してきた。淡く澄んだ水色で、どこを見ているかよくわからない。いつもこんな目で見られたら、シスター達が不機嫌になるのも、年下の孤児仲間達に怖がられるのもしょうがないのかもしれない。
 
 肌は、白いほうだ。白い肌になりたがって、白粉を塗っている子たちはたくさんいたけれど、羨ましいと言われたことは一度もない。自分たちとは違う、としか思われてなかったんだろう。子供の頃はよく近所の子達と喧嘩して、顔にアザばかりつくっていたから、あまり綺麗に見えなかっただけなのもしれない。
 
 一番変なのは、髪の色。どうしてこんな色になったんだろう。いつも悪口のネタにしかならないから、飾り立てる気にもならない。放っているせいで、かなりぼさぼさと伸びてしまって、腰ほどもある。この髪が黒とか茶色だったらなぁ、とよく思った。この髪の色のせいで、惨めな暮らしを強いられているのだ、と思っていた。

 これが私。私の顔。
 
 私は、誰なんだろう。
 
 私はどうして生まれてきたんだろう。

 考えているだけの毎日が嫌になって、孤児院を抜け出したのが15歳のときだった。広い世界を旅して回れば、答えがみつかるような気がした。たとえ見つからなくても、少なくとも私が誰だろうと関係ない、気ままな暮らしが送れるだろうと思った。

 大切な弟も一緒に来てくれたから、きっと悪いようにはならないだろう。そう、信じていた。

 そして、2年が経って、私は答えを手に入れた。

---------------------------
つまり彼女は17歳。
つづく。

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