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なんか今すげぇラッキーな気分!(*´∀`*)

きっとアレだね
いろいろ面倒なことあったけど
ガチギレしないで真剣に考えたから
カミサマがごほうびくれたんだね!

きっとがんばるよ!
ぬか喜びでもきっとがんばるからね!
だから見ていて私のカミサマ! ありがとう!

でもって昨日は旧友達と飲み会☆
いろいろ元気をもらいました☆★ ありがとう!

ぷちウツ期を乗り越えて久しぶりに更新します。
1/28投稿分のつづき

CHILDREN OF GROUND
第3章 山上の宴唄

3: みっつ みだらな みぼうじん

 扉を開けると、酒場は豪奢だった。質素で落ちついているが、天井や壁に設えた彫刻や絵画が、上流階級を思わせる。
 
 山奥とは思えない。ありがちな山賊の巣窟ではない。もっと悪いものが住んでいるのだろう―― 思い当たって、フィアはぞっと身震いをした。
 
 酒場は、今彼女が立ち尽くしている入り口より少し低いつくりになっていた。

 彼女の右手にある階段を下りねば、酒場には入れない。おかげで店内が見渡せるが、照明が落としてあって暗い上に酒場はところどころ観葉植物や調度品などで区切られ、完全に奥までは見通せない。部屋は奥行きがあるように見えるが、よく見れば所々壁に鏡を貼って、広さをごまかしているようにも見える。

 大きなソファにすわりテーブルを囲んでいるグループもいれば、カウンター前で立ったまま話し込んでいる客もいる。酒場にわずかともる灯りのせいで、集まっている人間の表情もどこか曇っているように思える。笑い声が行き交い、食器の奏でる音がそこかしこで鳴っている。

 彼女が戸を閉める音など、誰にも聞こえなかったろう。

 道はあんなに静かだったのに。この建物には、音を閉じ込める仕掛けでもあるのだろうか。

 しかし、これではどうやって部屋を頼めばいいかわからない。実は裏手に回れば宿を取りたい客用の小用口があるのだが、フィアには知る由もなかった。

 左手奥にカウンターが見える。仕方なしに、カウンターに向かう。

 店は人でぎっしりで、行き交う客や支給係の傍をすり抜けざるを得なかった。いかにも柄の悪そうな男と肩がぶつかる。小声でわびると、向こうは舌打ちして去った。そういう彼女を、胡散臭そうに見る視線をいくつか感じた。

 やっとの思いで、バーテンダーのいるカウンターにたどり着く。

「お客さん? なんになさいましょう?」

 小太りの中年の男性が、カウンターの向こうから声を掛けてきた。

「ええと、部屋を」
「はい?」

 騒がしいせいだろう。

 男が少し身を乗り出してきたので、禿げかけた頭頂部が見える。

 根気良く繰り返す。

「空いてる部屋はある?」
「何でしょう、お声が小さいようで」

 内心舌打ちをする。

 わざとなのだろうか? 酒の注文しか受け付けない、とか?

 まあいい。少しぐらい、アルコールで気晴らしするのも悪くない。

「……いちばん安いの!」

 フィアも少し大きい声で返す。

「はい、かしこまりました」

 恭しく頷くと、慣れた様子で告げた。

「黒すぐり(カシス)の果実酒になります。おかけになってお待ちください」

 よりによって、嫌な酒を頼んでしまった。フードに隠れて、フィアはおもいっきり顔をしかめた。

 その彼女の肩に、そっと触れる手があった。

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ひさしぶりなのに短文っていう
切りどころがわからんかった。
妖しげな手につづく。

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