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こんなことしてる場合じゃない
こんなことをしている場合じゃn(ry
第3章のプロローグ。
うん… まあ… うん。
こんなことをしている場合じゃn(ry
第3章のプロローグ。
うん… まあ… うん。
CHILDREN OF GROUND
第3章 山上の宴唄
:プロローグ
レットは黙って突っ立っていた。じっと、どこかわからないが地面を見つめている。そこに理由が転がっているのかと、思わず視線を追うが、そんなものあるわけが無い。とにかく俺と目をあわせようとしない。
女々しい。そう感じた。文句があるなら言えばいい。いつだってそうやって喧嘩してきたのに、何があったのか。もどかしく、だんだんイライラしてきた。
「シカトすんなよ! 言いたいことがあるなら言えばいいだろ!」
3日ぶりの親友の声は、低く沈んで掠れていた。ただならぬ雰囲気に、思わず息を飲んだ。冷たく突き放すような目で睨みつけられた。激しい怒りに射抜かれて、たじろぐ。
「なんのことだよ…」
「街の連中といっしょに、俺が捨て子なこと、笑ってたんだろ」
生まれて初めて、絶句というものを体験した。
親友の言葉が、まるで異国の言語のように、全く理解できなかった。笑う? 誰を? どうして俺が? どうして? どうしてそんなこというんだ? 頭の中がいっぱいになって、何も考えられなかった。
どれくらいそうしていたか。震える喉で、やっと言い返した。
「俺も、捨て子だよ。笑ったりするもんか」
激しい怒声が、耳に、胸に突き刺さった。
「お前、捨て子じゃないじゃんか! お前、母親も父親もちゃんといるじゃんか!」
レットの人差し指が、鋭い槍のように突きつけられた。
なんのことやら、意味がわからなかった。俺には母親も父親もいない。だから、先生のところに預けられて、レット同じように、兄弟のようにして一緒に育てられてきたじゃないか。街の子供たちは、『みなしご』って言っていつも俺たちのこと馬鹿にするけれど、そのたび一緒になって、街の連中と大喧嘩したじゃないか。いっしょに先生から剣術を習ったじゃないか。いつも一緒だったじゃないか。
友達じゃないか。
「なんで、なんでそんなこというんだよ」
わめく友の目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
「お前の父親は、スイ先生の兄さんなんだろ!? お前と先生は、本当は、甥と叔父じゃないかっ!」
視界がぐらついたような気がした。しっかり地面を踏みつけているのに、足元がなくなったかのような不思議な浮遊感があった。頭がいたい。何か言おうとしても、言葉が上滑って情けない呟きしか出てこなかった。
「う、嘘だ。俺は、そんなの、知らない」
目頭が熱くなってきた。15歳の幼い心では、友の弾劾も、突然の事実も、どう応えればいいのかわからなかった。
「カシスの馬鹿野朗!!」
親友はそう叫ぶと、立ち尽くす自分を残して走り去った。
第3章 山上の宴唄
:プロローグ
「おい、レット。何怒ってんだよ? 俺、何かしたのか?」
やっと捕まえた親友は、ひたすらに顔を背けて、口をへの字に結んでいた。いつもは放っておいてもぺらぺらと回る舌が、食いしばった歯の奥に引き込んでいた。
珍しい、というより初めてみる表情だった。一体、何が彼にそうさせているのか。15年間、共に育つなかで、喧嘩したことは数え切れないくらいある。だが、3日間も何も言わず拒絶されたことは記憶にあるかぎりない。俺が悪いのかな、と思ったが、思い当たる節がない。
珍しい、というより初めてみる表情だった。一体、何が彼にそうさせているのか。15年間、共に育つなかで、喧嘩したことは数え切れないくらいある。だが、3日間も何も言わず拒絶されたことは記憶にあるかぎりない。俺が悪いのかな、と思ったが、思い当たる節がない。
レットは黙って突っ立っていた。じっと、どこかわからないが地面を見つめている。そこに理由が転がっているのかと、思わず視線を追うが、そんなものあるわけが無い。とにかく俺と目をあわせようとしない。
女々しい。そう感じた。文句があるなら言えばいい。いつだってそうやって喧嘩してきたのに、何があったのか。もどかしく、だんだんイライラしてきた。
「シカトすんなよ! 言いたいことがあるなら言えばいいだろ!」
「お前こそ、俺に言うこと、あるだろ」
3日ぶりの親友の声は、低く沈んで掠れていた。ただならぬ雰囲気に、思わず息を飲んだ。冷たく突き放すような目で睨みつけられた。激しい怒りに射抜かれて、たじろぐ。
「なんのことだよ…」
「とぼけるなよ。ずっと、俺を騙してたろ」
「ずっと?」
本当に心当たりがなかった。
「街の連中といっしょに、俺が捨て子なこと、笑ってたんだろ」
「え?」
「ずっと、フリをしてただけなんだろ。同情のつもりかよ」
生まれて初めて、絶句というものを体験した。
親友の言葉が、まるで異国の言語のように、全く理解できなかった。笑う? 誰を? どうして俺が? どうして? どうしてそんなこというんだ? 頭の中がいっぱいになって、何も考えられなかった。
どれくらいそうしていたか。震える喉で、やっと言い返した。
「俺も、捨て子だよ。笑ったりするもんか」
「嘘つき!」
激しい怒声が、耳に、胸に突き刺さった。
「お前、捨て子じゃないじゃんか! お前、母親も父親もちゃんといるじゃんか!」
レットの人差し指が、鋭い槍のように突きつけられた。
なんのことやら、意味がわからなかった。俺には母親も父親もいない。だから、先生のところに預けられて、レット同じように、兄弟のようにして一緒に育てられてきたじゃないか。街の子供たちは、『みなしご』って言っていつも俺たちのこと馬鹿にするけれど、そのたび一緒になって、街の連中と大喧嘩したじゃないか。いっしょに先生から剣術を習ったじゃないか。いつも一緒だったじゃないか。
友達じゃないか。
「なんで、なんでそんなこというんだよ」
「うるせぇ! 俺、知ってんだぞ!」
わめく友の目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
「お前の父親は、スイ先生の兄さんなんだろ!? お前と先生は、本当は、甥と叔父じゃないかっ!」
視界がぐらついたような気がした。しっかり地面を踏みつけているのに、足元がなくなったかのような不思議な浮遊感があった。頭がいたい。何か言おうとしても、言葉が上滑って情けない呟きしか出てこなかった。
「う、嘘だ。俺は、そんなの、知らない」
「嘘つき! 俺だけ、俺だけが仲間はずれなんだ! 俺だけが捨てられたんだ!」
「違う、俺、知らなかったんだ。俺は」
目頭が熱くなってきた。15歳の幼い心では、友の弾劾も、突然の事実も、どう応えればいいのかわからなかった。
「カシスの馬鹿野朗!!」
親友はそう叫ぶと、立ち尽くす自分を残して走り去った。
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なんか、ガキ過ぎて、途中から笑い出した私は歪んでんのか? そうなのか?
なんか、ガキ過ぎて、途中から笑い出した私は歪んでんのか? そうなのか?
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